野球をする人たちにとって、自分の名前が球場でアナウンスされることは、憧れの一つでしょう。
あの野球場でアナウンスを行っている女性のことを「ウグイス嬢」といいます。
場内アナウンスは、高校野球やプロ野球ではおなじみになっています。
今回この記事では「ウグイス嬢」の意味から、どんな人がやっているのか?、ウグイス嬢の仕事内容などについて、小学生でもわかるように解説していきます!
まずは簡単に、用語解説からいきます!
用語解説
- ウグイス嬢とは?
- 野球場でアナウンスを行っている女性のこと
バント店長

「ウグイス嬢」の名前の由来は諸説ありますが、有力なものとしてウグイスのような透き通った声をしているというところから由来しているといいます。
みなさんもいろんな球場で、聞き心地の良い女性のアナウンスの声を聞いたことがあるのではないでしょうか?
一般的に、ウグイス嬢と呼ばれるようになったのは1947年からと言われています。
当時の野球界は「東京巨人軍」から「読売ジャイアンツ」に改称された年でもありました。
最初は、野球の試合でスポンサー広告放送を行うということで、NHK職員の青木福子さんが採用されました。
男性よりも「ソフトな声で響きがいい」という理由から女性である青木さんが選ばれたそうです。
当初の目的はこのようにスポンサー収入を得るためだけの放送でしたが、これが各球団の目にもとまり、現在の場内アナウンスがスタートしていきました。
球団によっては、男性が場内アナウンスをしている球団もあります。
男性の場合は「スタジアムDJ」や「スタジアムアナウンサー」などと呼ばれています。
ここからは、プロ野球のウグイス嬢の仕事例を紹介していきます!
試合前
試合開始までに、当日の試合についての打ち合わせを行います。
ここでもし、達成間近な記録があればすぐにアナウンスしないといけないので、しっかりと選手の成績なども把握しておく必要があります。
ベンチ入りのメンバーも試合ごとで変わってくるため毎試合確認を行います。
多くの場合試合開始の2時間~1時間半前に球場が開門されるためそのアナウンスを行います。
球団によっては選手の打順や最後の点数を間違えないように、アナウンスをしながらスコアをつけているチームもあります。
そのためこのタイミングでスコアをつける用意を行います。
試合中
試合が始まってからは以下のようなアナウンスをその都度行います。
- スターティングメンバーの発表
- 選手交代
- 打席に入る選手のアナウンス
- 守備に入る選手のアナウンス
- ファールボールの注意
- リプレイ検証など一時中断時のアナウンス
選手交代などに限らず、ファールボールの注意のアナウンスなども行います。
ですので、プレーはもちろんのこと、一球も見逃すことが許されない仕事と言えます。
試合進行をスムーズにさせ、なおかつスタンドに居るファンにわかりやすく情報をお届けするとても大事な仕事です。
プロ野球でのウグイス嬢と、アマチュア野球でのウグイス嬢はどのような違いがあるのか見ていきましょう!
ウグイス嬢 | プロ野球 | 高校野球 |
---|---|---|
担当 | 球場のホーム球団の球団職員 フリーのアナウンサー(DJ)へ業務委託 | 地元の高校生 女子マネージャー 放送部員 |
特徴 | 盛り上がりを演出 各球団のウグイス嬢・スタジアムDJの力量が試される | 選手名は名字に「君」をつけて呼ぶ |
プロ野球の場合は、その球場のホーム球団の球団職員か、フリーのアナウンサーやスタジアムDJと業務委託契約をして担当してもらっているかの、2パターンがあります。
一方の高校野球の地方大会では、地元の高校生が担当しており、女子マネージャーや、放送部員がアナウンスを担当しています。
ただ、高校野球の晴れ舞台・甲子園大会では、試合中のアナウンスは阪神電気鉄道会社の甲子園事業部(阪神タイガースの球団職員)が担当しています。
その甲子園大会の開会式と閉会式の司会だけは、高校生が担当しています。
NHK杯全国高校放送コンテストの兵庫県大会アナウンス部門で成績上位となった、高校生4名が司会進行を担当します。
プロ野球のウグイス嬢は、試合・プロ野球を盛り上げるのも役割の一つのため、その球団ごとの特徴が出てきます。
なかでも有名なウグイス嬢を紹介していきます。
鈴木あずささんは、埼玉西武ライオンズの本拠地ベルーナドームのウグイス嬢です。
鈴木さんは、当時北海道日本ハムファイターズの選手であった杉谷拳士選手を、アナウンスでいじったことで一躍有名になりました。
とても話題になり、2018年にテレビで放映の「珍プレー好プレー大賞」ではこの「鈴木さんの杉谷いじり」が大賞に輝きました
練馬区立大泉西中学校出身の杉谷は、ベルーナドームが「地元」で、最終戦とあり「友達をすごい呼んで」張り切っていたが、監督から「今日は出ないよ」と宣告された。「どうするんですか?僕、招待券いっぱい(20枚くらい)出してるんです」(杉谷)、「なんか…ごめんな」(栗山監督)で終わってしまい、「どうしよう」と大焦り。
バッティング練習の裏のところにアナウンス室があったそうで、「すみません、鈴木さん、お友達いっぱい来てるので、『大泉西中』っていうワード、もし時間あれば(言っていただけますか)」と頼んだのがきっかけだったと明かした。
これが「ただ今、大泉西中出身の杉谷拳士選手がバッティング練習を行っておりますが、練習中、鋭い打球、または大変控えめな打球があがる可能性がございます…」というアナウンスにつながったのだという。
元日ハム杉谷拳士氏 ウグイス嬢の名物イジりアナウンス きっかけは栗山監督「どうするんですか?」
谷保さんは、千葉ロッテの球団職員でZOZOマリンのウグイス嬢です。
谷保さんは2022年に、スタジアムアナウンサーとしては偉業の公式戦2000試合アナウンス担当を達成しています。
語尾が伸びるアナウンスが特徴で、特にサブロー選手の時にそれが際立っていることでも有名でした。
サブロー選手の現役最終打席の際には、いつも以上に長いアナウンスとなっています。
藤井さんは元オリックス・バファローズの場内アナウンサー。
当時「セクシーすぎるウグイス嬢」として話題を集め、様々なメディアにも出演していました。
現在は、ウグイス嬢やスポーツアナウンサーの育成もおこなっている株式会社Baseball Planningの代表取締役を努めています。
今回はウグイス嬢について解説しました。
プロ野球を見に行く人は、どんなときにウグイス嬢がアナウンスをしているか?注意して聞いてみると面白いでしょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!