プロ野球でよく耳にする「フレーミング」という言葉ですが、具体的に説明できる人は少ないかもしれません。
この記事を読むことで、特にキャッチャーの人はフレーミングのメリットがわかります。
また、フレーミングを行う際のポイントを把握できますので、日々の練習や試合に活かせます。
ぜひ最後までご覧になって、試合を有利に進めていけるようにしましょう!
今回この記事では「フレーミング」の意味から、その効果、意識するポイントについて、小学生でもわかるように解説していきます!
まずは簡単に、用語解説からいきます!
用語解説
- フレーミングとは?
- ストライクかボールか判定が微妙なボールを、ストライクに見せるための捕手の捕球技術のこと。
フレーミングの語源は、英語の”framing”から来ています。
捕球する際に体やキャッチャーミットを動かして、自分が有利な方向に審判のジャッジを誘導する行為とも言えます。
審判も人間である以上、キャッチャーの誘いに乗せられ、ボール気味の球をストライクと判定する場合もあります。
際どいコースにボールが来た場合、ストライクになるかボールになるかの審判の判断一つで、試合展開が変わる可能性もあります。
そのため、キャッチャーのストライクを取ってもらうための技術のひとつが、この「フレーミング」です。
逆にストライクゾーンに来たボールでも、ボールの勢いに負けてボールゾーンで捕球したと審判に判断されるケースもありますね。
そのくらい捕球技術があるかないかで、試合が大きく左右されると言えるでしょう。

フレーミングを使うことによる効果はさまざまです。
たかが捕球というように重要視していないと、いざ試合の場面で上手く使いこなすことは難しいです。
フレーミングの効果はとても大きく、場合によってはたった一球のジャッジによって、試合が決まってしまうほどの力を持っています。
ここではどのような効果があるのか2点紹介します。
フレーミングがいかに試合を有利に運ぶ力があるのか見てみましょう!
ストライクゾーンとボールゾーン、ギリギリのコースへ来たボールは、審判によって判定にバラつきが出ます。
なるべくストライクとジャッジしてもらうために、フレーミングが使われます。
フレーミングを活用することで、相手バッターに対して有利なカウントで勝負ができるようになるでしょう。
ピッチャーも良い心理状態でピッチングができるようになるので、フレーミングはキャッチャーにとって必要不可欠な技術と言えるでしょう!
バント店長
ストライクとジャッジされても問題ないボールでも、キャッチングが上手くないとボールと判定される可能性があります。
フレーミングの目的は、ストライクボールをしっかりとストライク判定してもらうための技術でもあります。
あからさまなボール球を、あたかもストライクに見せるための技術ではありません。
ボール球をストライクに見せる行為は、審判をだます行為です。
審判がキャッチャーに対して抱く印象は悪くなり、バッテリーに不利なジャッジをされる可能性も出てきます。
ピッチャーが投げた良い球を正確にジャッジしてもらうようにフレーミングを行うことで、ピッチャー自身の安心感に繋がります。

MLBではトラッキングデータを活用し、フレーミングを数値化していますよ。
トラッキング機器から見てボール球がストライク判定であればプラス評価となります。
逆にストライクボールがボール判定であれば、マイナス評価を下すようにプログラムが組まれています。
バント店長
MLBではすべてのキャッチャーのフレーミング技術の高さを数値化し、ランキング形式で公表されています。
ストライクゾーン周辺のコースを分割し、コースごとに審判にストライクとコールさせた割合を見ることができます。
参考として見てみると、さまざまな発見があるかも知れません!
ここでは、プロ野球やMLBで特にフレーミングが上手い選手を動画つきで紹介します!
どの選手もフレーミング技術が高く、どのような形でフレーミングを行なっているのか勉強になる部分がたくさんあるでしょう!
動画を何回もご覧になって試合に活かせるように、日々の練習の参考にしましょう!
フレーミングの上手さで一番に挙げられる選手は、元ヤクルトスワローズの古田敦也さんです。
古田さんは捕球する前に、キャッチャーミットを動かしています。
ボールが来るコースよりも少し外れた場所にキャッチャーミットを構え、捕球と同時にミットを動かしていますね。
映像では補給してから動かしているようにも見えますが、決してそうではありません。
捕球後に動かしてしまうと審判をだましていることになるので、捕球する瞬間にミットを動かすよう意識しましょう。
巨人の小林選手も、古田さん同様捕球する瞬間にミットを動かしています。
捕球した後もしっかりキャッチャーミットを止めており、ボールの勢いを抑えてミットが流れていませんね。
露骨に動かしている訳ではなく、ごく自然な感じでミットを動かしているところも技術の高さがうかがえます。
小林選手は過去にボールゾーンへミットが大きく流れてしまって、マイコラス投手が激怒した出来事がありました。
その一件以降と比較すると、小林選手の成長ぶりは目を見張るものがあります。
メジャーリーガーのオースティン・バーンズ選手のフレーミング能力の高さは群を抜いており、ダルビッシュ投手も認めるほどです。
捕球前にストライクゾーンへ吸い寄せられるように、ミットを動かして捕球しています。
ミットがまったくブレずに捕っているのもすごいですね。
ミットのポケット部分ではなく、あえて先の部分で捕っているようにも見えますね。
詳細はわかりませんが、バーンズ選手自身に何かしらの意図があってこのような捕り方をしているのかも知れません。
バーンズ選手の捕球後のミットの向きにも注目です。
通常はミットが下向きになりますが、バーンズ選手の場合はミットの面がピッチャー方向に向いています。
手首が柔らかいのか、ボールの勢いに負けることなく面を向けて捕球しているのはなかなか見られません。

フレーミング技術を上げるには、以下の2点を意識しながらキャッチングをしましょう!
- 捕球したらキャッチャーミットを動かさない
- 自然な形でキャッチャーミットを動かしながら捕球する
捕球後にミットを動かしてしまうと、ストライクゾーンにボールが収まってもボールと判定される恐れがあります。
ボールの勢いに負けてしまうと、ミットが動いてしまいピッチャーからの信頼も落ちてしまいかねません。
しっかりと捕球するためにも、ミットを動かさないことを意識しながらキャッチングをしましょう。
2点目は自然な形でキャッチャーミットを動かすことです。
ストライクゾーンを大きく外れたボールを露骨に動かしても、ストライクは当然取れません。
ストライクかボールか微妙なコースに来たボールをいかにストライクとジャッジさせるかが、フレーミングにおいて重要です。
そのために、捕球直前に自然にストライクゾーンへミットを移動させて捕球するように意識しましょう。
どちらも、一日二日で出来るようになる技術ではありません!日々意識しながら練習するようにしましょう!
今回は、キャッチャーのフレーミングについて解説しました。
フレーミングは捕球してからキャッチャーミットを動かすのではなく、捕る前に動かさなければいけません。
フレーミングの技術はすぐに取得できないので、日頃の練習から自然にストライクゾーンへミットを動かす練習をしていきましょう!
試合の中でピッチャーを少しでも投げやすい環境を作るのが、キャッチャーの仕事です。フレーミングの技術を身につけて、一つでも多く勝利を掴めるように頑張りましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!