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野球歴約30年。野球ショップに勤めています。バント店長です。
プロ野球のシーズンが終盤になってくると、よくニュースなどで『優勝マジック』という言葉を耳にすることがあると思います。
みなさんは、この『優勝マジック』とはどういうものかご存知ですか?その意味や条件を知ることで、プロ野球がまたさらに面白くなります!
こんな疑問を持っている方に向けて、マジックの基本を詳しく解説していきます!!
用語解説
- マジックとは?
- 他チームの試合結果に関わらず、優勝するために自チームがあと何勝すればよいかを表す数字。
正式名称は「マジックナンバー」。日本では短縮して「マジック」や「優勝マジック」と呼ぶ。
マジック数が0になることで、優勝が決定します。
ニュースメディアや新聞、テレビのテロップなどでは「M10」のようにマジックナンバーの頭文字をとった「M」で表記することも多い。
優勝に必要最低限の勝利数を表す「マジック」ですが、シーズンの最初から「マジック」があるわけではありません。
つまり、シーズンの途中にマジックが『点灯』するのですが、それには条件があります!
『マジック点灯』の条件
日本のプロ野球では、同リーグに所属する他の全チームに『自力優勝の可能性が無くなった状況』。
この条件を満たすことで、マジックが「点灯」したと言います。『マジック点灯チーム』と表現することもある。
残りの試合を全部勝てば優勝できる可能性があること。
つまり、『自分の力で優勝すること』を表します。
一方で、残りの試合にすべて勝利したとしても、他チームの勝敗結果次第で、優勝できない可能性が生まれた場合、「自力優勝が消滅した」と表現することがあります。
※アメリカでは、自力優勝の条件が満たされない場合でもマジックナンバーを用いるために、そもそも「マジック点灯」と言う概念はありません。
『マジック点灯』から『優勝』までの流れ
先程、説明した『優勝マジックの点灯』から『優勝決定』までには、以下の流れとなります。
他の全チームに自力優勝の可能性がなくなる。
こちらは後ほど解説していきます。
減らしていったマジック数が「0」になることで、優勝が決定。
優勝マジック点灯チームは、優勝のために点灯後は『マジック数』を減らす必要があります!
マジック数は基本的に1日で1、もしくは2減ります。
その条件には、『マジック点灯チーム』だけではなく、『マジック対象チーム』が関わってくるので、その解説から行きたいと思います!
マジック『対象』チーム
『マジック対象チーム』とは…
マジック点灯チーム以外で残試合を全勝した場合に1番勝率が高くなるチームのこと。
基本的に2位がマジック対象チームになることが多い。
マジック点灯チームと、マジック対象チームは異なるので、注意してください!
マジックが1つ減る場合
マジックが1つ減るには5つの試合結果パターンがあります。
- 点灯チーム、対象チームともに、勝利
- 点灯チーム、対象チームともに、敗戦
- 点灯チーム、対象チームともに、引き分け
- 点灯チームは勝利、対象チームは試合なし
- 点灯チームは試合なし、対象チームは敗戦
マジックが2つ減る場合
マジックが2つ減る場合は、この条件のみです。
- 点灯チームが勝利、対象チームは敗戦
このように、試合結果によってマジックスは1もしくは2減っていきます。
マジックナンバーの性質上、リーグ中マジックナンバーは減ることはあっても増えることはありません。
また、負けた場合にもマジック数が減る場合もあるので、マジックナンバーは必ずしも優勝確定までの勝利数とは一致せず、多めの数となっています。
バント店長
『マジック』の由来
ビンゴゲームで、日本でいう「リーチ」状態の時に、ビンゴ完成のために必要な番号をマジックナンバーと呼ぶのが語源とされている。
ほかにも、「あと何勝」「〇〇が負けろ!」というものが「呪文(magic word)」のようだからという説や、「ついたり消えたりするから」という説。「(カレンダーのように)マジックで数字を消していくから」という説のように諸説ある。
『マジック』の歴代記録
日本プロ野球の長い歴史に記録されている、優勝マジックの記録を見ていきましょう!
1965年 南海ホークス(7月6日)M62
88勝49敗3分 2位に12ゲームの差をつけて優勝
2003年 阪神タイガース(7月8日)M49
87勝51敗2分 2位に14.5ゲームの差をつけて優勝
2008年 阪神でタイガース(7月22日)M46
7月22日まで87試合中、57勝29敗1分。2位に11.5ゲーム差の独走状態。しかし、7月23日以降の57試合で25勝30敗2分。2位につけていた巨人が55試合を38勝16敗1分という驚異的なペースで追い上げ、優勝を逃した。
クリンチナンバー
クライマックスシリーズが始まる前の、進出できるかどうかも大事な要素ですよね!
リーグ優勝が確定するまでの勝利数を示す「マジックナンバー」に似たもので、クリンチナンバーがあります。
クリンチナンバーとは、クライマックスシリーズ進出を確定するために必要な最少の勝利数で、ゼロになると進出決定となります。
つまり、優勝を逃したとしても、クライマックスシリーズのチャンスがまだ残っているかを確認することができるということです!
「クリンチナンバー」で検索すると、シーズン中のクライマックスシリーズ進出可能性を見ることができるので、見てみてください!
マジックナンバーは減ることはあっても増えることはない!
プロ野球における、『マジック』について解説してきました。
難しい内容をとっぱらい、かんたんにまとめましたので、理解できたのではないでしょうか!
マジックの仕組みを理解すれば、プロ野球ニュースや、優勝争いもより一層楽しめると思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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