プロ野球の打者の基準として使われるもので「規定打席」というものがあります。
シーズン終盤になるとタイトル争いも絡んでくるため、ニュースなどでもこの「規定打席」というワードを耳にする機会も増えてきます。
ただ、この「規定打席」について、正直ちゃんとわかっていない!という方もご安心ください。
今回この記事では、「規定打席」の意味から、細かなルールなどについて、小学生でもわかるように解説していきます!
「打数」と「打席」の違いについてはコチラ
まず最初に、「規定打席」について解説していきます!
用語解説
- 『規定打席』とは?
- プロ野球の公式戦において、打撃ランキングの対象者となるために必要な打席の数のこと。
- 『規定打席』が必要な打撃タイトルは?
- 首位打者、最高出塁率打者、最高長打率打者
打撃タイトルについてはコチラ
ここからは、実際の規定打席を見ていきましょう!
計算式 | |
---|---|
一軍 | 所属チームの試合数 × 3.1 |
二軍 | 所属チームの試合数 × 2.7 |
このように、一軍と二軍では規定打席の基準は違います。
また、試合数に応じて変わるので年度によって、規定打席も変わってきます。
最近の例でいうと、2020年は新型コロナウイルスの影響から試合数が減ったため、規定打席もその分減りました。
年度 | 規定打席 |
---|---|
2020 | 372打席 |
2021~ | 443打席 |
計算式 | |
---|---|
ア・ナ両リーグ | 所属チームの試合数 × 1.0 |
メジャーリーグも、基本的には日本と同様の計算式で規定打席が決められます。
ただ、メジャーリーグは日本プロ野球よりも試合数が多いため、その分規定打席も日本よりも多めとなっています。
年度 | 規定打席 |
---|---|
2020 | 186打席 |
2021~ | 502打席 |
バント店長
規定打席は、首位打者、最高出塁率賞のタイトル獲得の対象者となるために、必要な打席数のことでした。
しかし、規定打席に到達しない選手でも、首位打者、最高出塁率打者、最高出塁率打者のタイトルを獲得する場合があります。
規定打席未到達でも、タイトルを獲得する場面
これは、野球規則9.22(a)で正式に定めれれています!
- 規定打席までの、不足打席分をすべて凡打であったとする
- 不足打席分を追加しても、打率・出塁率・出塁率の各ランキングで、1位となった場合にはタイトル獲得となる
具体的な例を見ていきましょう!
– | A選手![]() | B選手![]() |
---|---|---|
規定打席 | 443 | 443 |
到達打席 | 400 | 443 |
安打数 | 150 | 146 |
打率 | .375 | .330 |
シーズン終了時点で、A選手は打率ランキングで1位でしたが、規定打席に到達していません。
A選手を除くと、規定打席に到達しているB選手が打率ランキングで1位でした。
例外規定がなければ、規定打席を満たしている、B選手が首位打者を獲得することになります。
しかし例外規定のルール通り、A選手の規定打席までの不足分を、凡打したとして計算し直してみましょう!
– | A選手![]() | B選手![]() |
---|---|---|
規定打席 | 443 | 443 |
到達打席 | 443 | 443 |
安打数 | 150 | 146 |
打率 | .339 | .330 |
到達打席に、不足分の43を追加。すべて凡打として計算するので、安打数は変わりません。
再び打率を計算し直しても、.打率339でA選手が1位でした。
このように計算をして、A選手が首位打者のタイトル獲得となります!
プロ野球の打撃の基準として使われるもの、「規定打席」について解説してきました!
今シーズンの規定打席の達成者は何人いるでしょうか?打撃タイトルを獲得するのは誰でしょうか…!?
この記事で「規定打席」について理解して、野球をより一層楽しんでいただけたら幸いです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!