【野球用語】二段モーションとは?高校野球でも解禁!

二段モーションが高校野球でも2024年より解禁となりました。

野球をよく見る人は、その投球方法を一度は見たことがあるのではないでしょうか。

一時期は禁止されていた時期もありますが、プロ野球から解禁となった投球方法です!

今回はそんな「二段モーション」について、小学生でもわかるように解説していきます!

こんな方にオススメ
  • 「二段モーション」の意味と投球方法が知りたい
  • 二段モーションの有名選手係が知りたい!
  • もっと野球に詳しくなりたい!

まずは簡単に、用語解説からです!

用語解説

二段モーションとは?
投球動作の際に、振りかぶった腕を前後に揺すったり、一度上げた足を途中で停止して上げ直したりする投球フォームのこと

走者がいる場合には使えない

この二段モーションはランナーがいる場合には使えません

あくまで「走者なし」の時に限って、使える投球フォームです。

誤ってランナーがいる際に、二段モーションをしてしまうと反則投球扱いで、ボークとなってしまいます。

 (5) 投手が反則投球をした場合。

公認野球規則「6.02 投手の反則行為」

二段モーションのメリット・デメリット

一時期禁止期間があった二段モーションですが、それは相手打者を惑わす投球であるからという理由からでした。

しかしながら最近の研究では、それらの影響はほぼ「ない」と言われています。

「変則足上げモーションによる打者のパフォーマンスへの影響はないことが明らかになり、また投手側への影響は…(中略)…実質的に、ほぼ「ない」こともわかった」

「投手の投球動作についての科学的視点からの提言」2020年・日本野球科学研究会(現:日本野球学会)

しかしこれらは、レベルの高くなってくる高校野球以上の選手たちに当てはまる内容です。

逆をいうと、まだ未完成なアマチュア野球(少年野球や中学野球など)では効果があることも確かです。

ですので、ここからは二段モーションのメリット・デメリットを見てみましょう!

メリット

球威がアップ

足を上げ直す二段モーションでは、一度上げた足を再度上げるので溜めを作ることができます。

溜めを作ることで、身体の突っ込みを防ぐことができます。

突っ込みがなくなれば、体重移動はスムーズになり、その分球威も増します。

打者のタイミングをずらす

二段モーションをすることで、打者によってはタイミングを取りにくいと感じることもあります。

打者を翻弄することができるというのは、投手として大きなメリットです。

初対戦の場合や、経験が浅い場合には有効です。

デメリット

リリーフには向いていない

デメリットとしては、リリーフにはあまり向いていないことがあげられます。

走者を背負う場面での登板が多いリリーフの場合、クイックモーションでの投球が多くなります。

そのため、二段モーションが有効に使えない可能性があることが考えられます。

これは先発の場合でも言えることですが、どちらでも100%の投球ができるように練習でカバーするしかないでしょう。

禁止期間

今では問題なく使える二段モーションですが、使用を禁止されていた時期もありました。

2006年
日本野球で禁止に

厳格に禁止化。

公認野球規則では「打者への投球に関連する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない」と記載された。

当時二段モーションを取り入れていた、三浦大輔投手(横浜)や、斉藤和巳投手(ソフトバンク)ら多くの投手が、フォーム修正を余儀なくされた。

2018年
プロ野球で解禁

プロ野球では、国際基準に合わせるとして二段モーションを解禁。

野球規則からも該当の項目が削除されています。

2024年
高校野球でも解禁

高校野球特別規則でも、二段モーションが解禁。

昨今のテクノロジーの進化で、大学・社会人・プロをはじめとした他の上位カテゴリーの投手の投球フォームを参考にする投手が増えていることから、高校野球においても、投手の投球姿勢を公認野球規則通りとした。

二段モーションの選手

最後に、二段モーションで活躍している選手を紹介していきます!

是非参考動画もご覧ください。

三浦 大輔

まず一人目は、三浦大輔投手(横浜)。

「プロ野球の公式戦で投手が安打を放った最多連続年数」というギネス世界記録を達成した大レジェンド。

しかい、2006年現役期間中にフォーム改造を余儀なくされました。

2006年は、その影響からか前半は勝ち星に恵まれず8勝(12敗)に終わるも9完投、3完封、3無四球完投はいずれもリーグ最多を記録。

また、自己最多の216回2/3投球回と、前年に続き2年連続で200イニング以上を投げました。

斉藤 和巳

二人目は、斉藤和巳投手(ソフトバンク)。

先程の三浦投手ほどではないが、投球動作の途中に一時停止して投球。

斉藤和巳投手も、現役期間中にフォーム変更を余儀なくされました。

しかし、それをものともせず2006年は最多勝利、優秀防御率、最多奪三振、最高勝率とタイトルを総なめ。

球界を代表するエースです。

岩隈 久志

三人目はメジャーでも活躍した岩隈久志投手(楽天ほか)。

上二人と同様にフォーム変更を余儀なくされた投手のひとり。

禁止事項となった2006年には、フォームを変更したがなかなかフォームが固まらず、昨年の右肩の故障の影響などで開幕には間に合わず、8月半ばまでは二軍での調整が続きました。

2007年以降はチームのエースとして活躍し、2012年よりメジャーリーグのシアトル・マリナーズで活躍。

菊池 雄星

現役選手では菊池雄星投手も二段モーション使用選手の一人。

現在もメジャーリーグで活躍中。

二段モーション解禁年の2018年は二段モーションでの投球スタイルに。

現在は、通常のフォームでメジャーで戦っています。

まとめ

二段モーションとは?
投球動作の際に、振りかぶった腕を前後に揺すったり、一度上げた足を途中で停止して上げ直したりする投球フォームのこと!

今回は、「二段モーション」について解説してきました!

投球フォームのひとつなので、現役選手は自分に合うか試してみるのも良いでしょう!

この記事で「二段モーション」について理解して、野球をより一層楽しんでいただけたら幸いです!

最後まで読んでいただきありがとうございました!