野球歴約30年。野球ショップに勤めています。バント店長です。
2021年4月23日の千葉ロッテマリーンズ対福岡ソフトバンク戦で珍しいプレーが起きました。
千葉ロッテマリーンズのフランク・ハーマン投手が、7回2死走者なしの場面で「15秒ルール」が適用されたのです。
みなさんは『15秒ルール』を知っていますか?
用語解説
「15秒ルール」とは…
走者なしの場面で投手は、ボールを持ってから15秒以内に投球しなければ、ボールを宣告される。
先程の場面に戻ります。
7回2死走者なし。ハーマン投手は、9番甲斐拓也選手を相手にカウント1-2となった後、ボールを持ってから15秒経過したために、二塁の牧田審判にタイムを取られ、ボールカウントが追加することとなりました。
アマチュアの試合では「12秒ルール」
ちなみに、公式ルール(公認野球規則)では以下のように規定されています。
塁にランナーがいないとき、ピッチャーはボールを受けた後12秒以内にバッターに投球しなければならない。ピッチャーがこの規則に違反して試合を長引かせた場合には、球審は“ボール”を宣告する。
公認野球規則 8.04
12秒の計測は、ピッチャーがボールを所持し、バッターがバッタースボックスに入り、ピッチャーに面したときから始まり、ボールがピッチャーの手から離れたときに終わる。
この規則は無用な試合の引き延ばしを止めさせ、試合をスピードアップするために定められたものでる。従って審判員は次のことを強調し、それにもかかわらずピッチャーの明らかな引き延ばし行為があったときには、遅滞なく球審は“ボール”を宣告する。
(1)投球を受けたキャッチャーは速やかにピッチャーに返球すること。
(2)また、これを受けたピッチャーは直ちに投手板を踏んで、投球位置につくこと。
公認野球規則の8.04では、「12秒」となっていますが、NPBではNPBのルールとされる『アグリーメント』が定められており、例外的に「15秒」となっているんです。
つまり、アマチュアの試合では「12秒以内」。日本のプロ野球のみ例外で「15秒以内」となっています。
日本プロ野球での採用は2009年から
プロ野球での歴史は比較的浅く、2009年からの採用となっています。
第一号は、当時横浜ベイスターズでプレーしていた工藤公康投手でした。
現在では、そこまで厳格に取られていないことがほとんどだったため、ハーマン投手へのルール適応はかなり珍しかったのではないでしょうか。
試合進行を早めるためのルールですが、タイムオーバーを宣告し、場内アナウンスもして…となると、そちらのほうが時間がかかる気がするのはどうしても否めませんね…笑