【MLB】ア・リーグとナ・リーグの違い(国・球団数・DH制・設立年)

WBCで活躍した大谷翔平やダルビッシュ有ら層々たるメンバーが活躍するメジャーリーグ(MLB)は大きく二つのリーグに分けられています。

ナショナル・リーグ(ナ・リーグ)アメリカン・リーグ(ア・リーグ)です。

それぞれのリーグには東地区・中地区・西地区の3つに5チームずつ、計15チームが所属しています。

ナ・リーグ、ア・リーグ合わせて30球団あります。

日本に比べるとチーム数が多く、リーグの中でも地区に分けられていたり、リーグ戦の仕組みについて詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

リーグ戦の基本となる2つのリーグの歴史や人気チームについてご紹介します!

それぞれのリーグには東地区・中地区・西地区の3つに5チームずつ、計15チームが所属しています。

ナ・リーグ、ア・リーグ合わせて30球団あります。

それぞれのリーグを地区ごとに見ていきましょう!

ナショナル・リーグ(ナ・リーグ)

ナ・リーグは「ナショナル・リーグ・オブ・プロフェッショナル・ベースボール・クラブズ」が正式名称

1876年に設立されました。

東地区

チーム創設年本拠地
アトランタ・ブレーブスATL1871ジョージア州カンバーランド
マイアミ・マーリンズMIA1993フロリダ州マイアミ
ニューヨーク・メッツNYM1962ニューヨーク州ニューヨーク
フィラデルフィア・フィリーズPHI1883ペンシルベニア州フィラデルフィア
ワシントン・ナショナルズWSH1969ワシントンD.C.

中地区

チーム創設年本拠地
シカゴ・カブスCHC1870イリノイ州シカゴ
シンシナティ・レッズCIN1882オハイオ州シンシナティ
ミルウォーキー・ブルワーズMIL1969ウィスコンシン州ミルウォーキー
ピッツバーグ・パイレーツPIT1882ペンシルベニア州ピッツバーグ
セントルイス・カージナルスSTL1882ミズーリ州セントルイス

西地区

チーム創設年本拠地
アリゾナ・ダイヤモンドバックスAZ1998アリゾナ州フェニックス
コロラド・ロッキーズCOL1993コロラド州デンバー
ロサンゼルス・ドジャースLAD1883カリフォルニア州ロサンゼルス
サンディエゴ・パドレスSD1969カリフォルニア州サンディエゴ
サンフランシスコ・ジャイアンツSF1883カリフォルニア州サンフランシスコ

アメリカン・リーグ(ア・リーグ)

正式名称「アメリカン・リーグ・オブ・プロフェッショナル・ベースボール・クラブズアメリカン・リーグ」

ア・リーグはナ・リーグ結成の4年後、1900年にマイナーリーグとして存在していたウェスタンリーグが名称を変更したことで誕生しました。

アメリカン・リーグには、30球団の中で唯一カナダに本拠地を持つ球団、「トロント・ブルージェイズ」が東地区に所属しています。

東地区

チーム創設年本拠地
ボルチモア・オリオールズBAL1894メリーランド州ボルチモア
ボストン・レッドソックスBOS1901マサチューセッツ州ボストン
ニューヨーク・ヤンキースNYY1901ニューヨーク州ニューヨーク
タンパベイ・レイズTB1998フロリダ州セントピーターズバーグ
トロント・ブルージェイズTOR1977オンタリオ州

中地区

チーム創設年本拠地
シカゴ・ホワイトソックスCWS1894イリノイ州シカゴ
クリーブランド・ガーディアンズCLE1894オハイオ州クリーブランド
デトロイト・タイガースDET1894ミシガン州デトロイト
カンザスシティ・ロイヤルズKC1969ミズーリ州カンザスシティ
ミネソタ・ツインズMIN1894ミネソタ州ミネアポリス

西地区

チーム創設年本拠地
ヒューストン・アストロズHOU1962テキサス州ヒューストン
ロサンゼルス・エンゼルスLAA1961カリフォルニア州アナハイム
オークランド・アスレチックスOKA1901カリフォルニア州オークランド
シアトル・マリナーズSEA1977ワシントン州シアトル
テキサス・レンジャーズTEX1961テキサス州アーリントン

ナ・リーグとア・リーグの違い

まずは、ナ・リーグとア・リーグの違いを一覧で見てみましょう!

ナ・リーグ
ア・リーグ
アメリカ合衆国アメリカ合衆国
カナダ
チーム数15球団15球団
前身組織発足1871年
(ナショナル・アソシエーション)
1885年
(ウェスタン・リーグ)
リーグ発足1876年1900年
DH制2022年から導入1973年から導入
最多優勝チームロサンゼルス・ドジャースニューヨーク・ヤンキース

歴史

アメリカではじめてプロ野球チームが結成されたのは、1869年シンシナティ・レッドストッキングス(今は解散)です。

その後、各地にプロチームが設立されましたが、仕組みが不十分であったため試合の日程調整が困難でした。

そこでアマチュアとプロを分けるために創設されたのが、現ナ・リーグの前身となる全米プロ野球選手協会「ナショナル・アソシエーション」です。

これにより、加盟チームによるリーグ戦という土台が出来上がりました。

その後、ナ・リーグの設立。設立時は1リーグ制でした。

のちにア・リーグとなる「ウェスタン・リーグ」は元々ナ・リーグ傘下のマイナーリーグとして存在していました。

1900年のシーズンオフにア・リーグがメジャー宣言したことにより、1901年からMLBは2リーグ制となった経緯があります。

ナ・リーグア・リーグ
前身組織発足1871年1885年
リーグ発足1876年1900年
2リーグ制1901年
ナ・リーグ
1871年
前身組織の誕生

アマチュアとプロを分けるために創設されたのが現ナショナル・リーグの前身となる全米プロ野球選手協会「ナショナル・アソシエーション」です。

これにより、加盟チームによるリーグ戦という土台が出来上がりました。

1875年
わずか5年で破綻

しかしナショナル・アソシエーションは簡単に加盟することができたため、賭博や八百長を加速させることとなりわずか5年で破綻します。

1876年
ナショナル・リーグの設立

その後、ナショナル・アソシエーションから6チーム、新たに2チームを加え、この年ナショナル・リーグ」の設立となりました。

ア・リーグ
1885年
前身組織はマイナーリーグとして誕生

ナショナル・リーグ傘下のマイナーリーグとして「ウェスタン・リーグ」が誕生。

これが「アメリカン・リーグ」の前身組織です。

1990年
アメリカン・リーグの誕生

1990年にマイナーリーグであった、「ウェスタン・リーグ」は「アメリカン・リーグ」と名称変更します。

1901年
メジャー宣言・2リーグ制に

1900年のシーズンオフにメジャー宣言。

1901年からMLBは2リーグ制となりました。

バント店長

ちなみにボストン・レッドストッキングス(現:アトランタ・ブレーブス)とシカゴ・ホワイトストッキングス(現:シカゴ・カブス)の2チームはナショナル・アソシエーションの頃から加盟しており、現存する最古のMLB球団です!

DH制

DH制・指名打者とは攻撃時、ピッチャーの代わりに打席に立つ選手を指します。

NPBでは現在パ・リーグのみがDH制を取っていますが、メジャーリーグではどのような仕組みになっているかご存知でしょうか。

結論から言うと現在は両リーグでDH制が導入されています。

MLBでは1972年、ア・リーグにてDH制が取り入れられました。

2022年に正式に採用されるまでは、ナ・リーグでは日本のセ・リーグと同様、DHがありませんでした。

しかし2020年、新型コロナウイルスの影響により暫定的にDH制が導入。

その後1年間はDH制なしに戻ったものの、2022年度から正式に取り入れられています。

日本も両リーグDH制になるのもそう遠くない未来となるのでしょうか!

ナ・リーグア・リーグ
~1972年  
1973年~ 正式採用
2020年コロナ対策のため 
2021年  
2022年~正式採用 

DHについての解説はコチラ!

人気チーム

プロ野球では巨人・阪神が圧倒的に人気というイメージがありますが、もちろんMLBでも人気球団が存在します。

ファン数、観客動員数などを鑑みた特に人気の高い球団をいくつかご紹介します!

ロサンゼルス・ドジャース

ナ・リーグ西地区に所属するロサンゼルス・ドジャースは、ワールド・シリーズ21回出場、7回の優勝を経験している人気球団です。

前身とされる球団は1883年に創設されました。

日本人選手のメジャー挑戦への道を開いた野茂英雄投手が在籍し、偉大な記録を残しています。

2024年からは大谷翔平の移籍、オリックス・バファローズで3連覇に貢献した山本由伸投手の入団が決定しており、もっとも注目されている球団ではないでしょうか。

ニューヨーク・ヤンキース

野球やMLBに詳しくない人でも名前くらいは聞いたことのある人が多いのではないでしょうか。

MLBと言えばヤンキースをイメージする人も多いかもしれません。

1901年、ア・リーグ設立時にボルチモア・オリオールズとして発足した歴史ある球団です。

Yankeeとはアメリカ北東部、ニューイングランド地方に住むアメリカ人のことを指しておりオランダ語が語源とされています。

過去にはゴジラの愛称で親しまれている松井秀喜選手、田中将大投手が所属しています。

ボストン・レッドソックス

かわいらしい赤い靴下がロゴのボストン・レッドソックスは、1893年、ウエスタン・リーグに設立された球団が前身とされています。

アメリカン・リーグ創立時にボストンを本拠地としてから現在まで変わっていない球団です。

ワールド・シリーズでは歴代3位となる9回の優勝を経験する名門です。

ヤンキースとは互いに長い歴史があり同じア・リーグ東地区所属ということもあって、ライバル関係として知られています。

過去には松坂大輔が在籍しており、2023年からはWBCでも四番を務めた吉田正尚選手が活躍しています。

ア・リーグ球団とナ・リーグ球団の対戦

プロ野球では6月頃、セ・リーグとパ・リーグの交流戦が組まれるのが恒例ですがMLBでもリーグを超えた対戦はあるのでしょうか。

ア・リーグとナ・リーグの対戦は次の3種類に分けられます。

インター・リーグ

シーズン中に行われるいわゆる交流戦です。

ただし仕組みは日本とは異なり、決まった期間を組んで行われるわけではありません

ア・リーグ、ナ・リーグともに15チームずつがあるという話をしましたが、リーグ内で対戦相手を組むと1チームずつ余ることになります。

その余ったチーム同士の対戦がインター・リーグとなります。

インター・リーグは全162試合のうち、46試合が予定されています。

2022年まではもっと少ない試合数が組まれていたため、すべてのチームと対戦することはなかったのですが、2023年よりインター・リーグの試合数が増やされ、全球団との対戦を見ることができるようになりました。

これまでの通算成績はア・リーグがナ・リーグを上回っており、近年までDH制のなかったナ・リーグが劣勢となっています。 

MLBオールスターゲーム

それぞれのリーグのスター選手選抜チームによる夢の祭典です。

ミッドサマー・クラシックとも呼ばれ年に1試合しかないため、非常に大きな盛り上がりを見せます。

その歴史は長く、1933年シカゴ万国博覧会の記念行事として開催されたのが始まりです。

選手の選出方法はファン投票、関係者投票、監督推薦から決定し、全球団から最低1人は選出されるようになっています。

前日に開催されるホームラン競争は1985年から開催されており、3分間(決勝では2分間)の時間制でホームラン数を争います。

ゲームの終了後には最も活躍した選手に最優秀選手賞が贈られ、過去にはイチロー選手が受賞しており、日本人で受賞しているのは彼だけです。

ワールド・シリーズ

ワールド・シリーズとは、すべてのレギュラーシーズン終了後、それぞれのリーグから勝ち上がったチームが対戦する優勝決定戦のことです。

ワールド・シリーズに出場するにはプレーオフで勝ち上がる必要があります。

プレーオフは選出されたチームのトーナメント戦が行われ、それぞれワイルドカードシリーズ、ディビジョンシリーズ、リーグチャンピオンシップシリーズと呼ばれる試合で勝ちあがることで、ワールド・シリーズへの出場権獲得となります。

1903年から開催されており、現在まで119試合が行われています。

その中でア・リーグの優勝チームの総数は68チーム、ナ・リーグが51チームでインター・リーグ同様、ア・リーグのほうがやや優勢です。

なお、もっとも優勝しているチームはア・リーグ所属のニューヨーク・ヤンキースでこれまでに27回も優勝しています。

まとめ

メジャーリーグについて、ア・リーグとナ・リーグの違いやその歴史について詳しく見てきました。

大リーグとも呼ばれ、数年前まで日本人からすれば遠い存在でしたが、多くのプロ野球選手が活躍する姿も多くみられるようになってきました。

WBCの優勝もあり、今後も日本人選手に注目が集まっていくことでしょう。

日本プロ野球はコチラ!

若き侍たちが海を渡る前にメジャーについて知っておくことでより楽しく応援することができるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!