プロ野球のオフシーズンにかならずあるのが契約更改です。
年俸が上がる選手もいれば、事実上のクビ宣告「戦力外通告」を受ける選手。
また近年聞くキーワードのひとつに「ノンテンダー」というものがあります。
ニュースなどでたまに見聞きしますが、意味を知らないという人は意外と多いのではないでしょうか?
正直、ちゃんとわかっていない!という方もご安心ください。
今回この記事では『ノンテンダー』の意味と、戦力外通告との違いを、小学生でもわかるように解説していきます!
まずは簡単に、用語解説からいきます!
用語解説
- 『ノンテンダー』とは?
- チームとして年俸に見合わない選手と、来季の契約を提示せず、その選手を自由契約にすること。
どのチームとも自由に選手契約をすることができる状態のこと。
早速ですが、ノンテンダーと戦力外は何が違うのか?について解説していきます!
結論から言うと、ノンテンダーと戦力外の違いは「チームがその選手のことを戦力として考えているかどうか」です。
戦力外を通告された選手は、引退するか他球団でプレーするしかありません。
一方で、ノンテンダーの場合には自由契約となるため、他球団と交渉し条件の良い球団があれば、その球団と契約することができます。
また、選手をノンテンダーした球団は、その選手を獲得する球団がなかった場合に、再契約することができます。
バント店長
– | 戦力外通告 | ノンテンダー |
---|---|---|
引退 | ||
他球団移籍 | ||
再契約 |
なぜノンテンダー?
一番の目的は、その球団としてのコスト削減です。
もともとは、選手移籍が盛んなメジャーリーグでは馴染みのある「ノンテンダー」ですが、日本での知名度はほぼないに等しいです。
2021年のオフシーズンに、日本ハムファイターズが、秋吉亮選手、大田泰示選手、西川遥輝選手に対し、ノンテンダーにすると発表したことにより、多少認知されるようになりました。
球団としては、コスト削減というメリットに加え、ほとんど戦力外通告に近いですが、選手に再契約できるという保険で体裁を整えることができます。
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選手としても、移籍するのにあたってFA権を行使する必要がないので、FA権をそのまま保持することができます。
FAについてはコチラ
ここまでの通り、「ノンテンダー」について知ってみると、聞こえはいいもののほぼ戦力外に近いということがわかるかと思います。
2021年のオフシーズンに、日ハムが3選手をノンテンダーしたことに対し、日本プロ野球選手会は、「単に選手の価値を一方的に下げるもの」として抗議文を提出しています。
そののち、2022年3月には日本ハムは、「ノンテンダーという用語は今後使用しない」と発表してました。
今週、日本プロ野球選手会と話し合いの場を設け、昨年11月16日に当球団が公表したフリーエージェント資格取得3選手に関する取扱いについて、当球団の考え及び経緯を説明し、選手会からの文書で指摘されるような「選手の価値を一方的に下げる」意図など当球団には一切なかったこと、当球団は決められたルールを遵守(じゅんしゅ)していることを説明いたしました。 その上で、選手会からの要望を真摯に受け止め、選手やファンに誤解を与えることがないよう「ノンテンダー」という用語は今後使用しないことを伝えました。 当球団は、今回の件を誠実に受け止め、誤解や誤認が生じないよう引き続き努めていく所存です。
2022年3月18日・日本ハム発表文全文
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より詳しい記事はコチラ
今回は、「ノンテンダー」について解説してきました!
今後は球団からは使われなくなるでしょうが、ニュースなどでは見ることもあるかもしれません。
覚えておいて損はありません!笑
この記事で「ノンテンダー」について理解して、野球をより一層楽しんでいただけたら幸いです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!