【野球用語】パスボールとは?ワイルドピッチ(暴投)とは何が違う?

野球のプレーのひとつにパスボールというものがあります。

あなたは、この「パスボール」どんなものか説明できますか?

ワイルドピッチ」と同じようなプレーなのでその違いがイマイチわからない!という人は意外と多いのではないでしょうか?

意味もわかっていません!という方もご安心ください。

今回この記事では『パスボール』の意味や、ワイルドピッチ(暴投)との違いについて、小学生でもわかるように解説していきます!

こんな方にオススメ
  • 「パスボール」の意味が知りたい
  • 「ワイルドピッチ(暴投)」との違いが知りたい!
  • もっと野球に詳しくなりたい!

まずは簡単に、用語解説からです!

用語解説

パスボールとは?
キャッチャーが、ピッチャーが投球したボールを取り損ねたプレー・記録のこと

野球規則によると以下のように規定されています。

野球において投手の投球が捕手の捕球可能なコースにありながら、捕球できなかったために走者を進塁させること、およびその場合に付けられる記録。

野球規則9.13

つまり、これはピッチャーが投げた捕れるであろうボールを、キャッチャーが取り損ねたプレーのことをいっています。

そのため、キャッチャーにつく記録です。

日本語では?

パスボールは、日本語では「捕逸(ほいつ)」と言います。

アメリカでも同じく「Passed ball」と言い、しっかり通じる用語です。

パスボールはエラー

ここからは、パスボールの記録に関してを見ていきましょう!

エラーとして記録される?

パスボールは、記録上エラーではありません

それは内野手や外野手に比べて、キャッチャーはボールを扱う機会が多く、ピッチャーの投球に関連するミスは別の扱いとするべきと考えられているからです。

パスボールが記録されない場合

塁上にランナーがいない場合は、パスボールになりません。

試合中にピッチャーがワンバウンドの球を投げて、キャッチャーが捕球できず、ボールが点々とバックネットに向かって転がっていても、キャッチャーが微動だにせず審判に新しいボールを要求している光景を見たことがあると思います。

それは塁上にランナーがいないため、次に何も起こることがないのでパスボールになりません。

また塁上のランナーが、キャッチャーがパスボールをする前に盗塁でスタートをしていた場合もパスボールになりません。

これらのときは、通常のときと同様にストライク・ボールの「ボール」が記録されるのみです。

  • 塁上にランナーがいないとき
  • キャッチャーがパスボールをする前に、ランナーが盗塁をスタートをしていたとき

ワイルドピッチ(暴投)との違い

「ワイルドピッチ」は、ピッチャーが投げたボールが、キャッチャーが取れないほど横や縦にそれた投球のことを指します。

また、それが原因でランナーが進塁した場合につく守備記録が「ワイルドピッチ(暴投)」です。

パスボールワイルドピッチ
意味ピッチャーが投げた捕れるであろうボールを、キャッチャーが取り損ねたプレーのことピッチャーが投げたボールが、キャッチャーが取れないほど横や縦にそれた投球のこと
日本語捕逸暴投
エラーはつく?投球に関連するミスは別の扱いのためエラーの記録はつかない
記録がつくポジションキャッチャー
ピッチャー

暴投の原因としてあるのは、ピッチャーがボールを投げる際に、必要以上に指にひっかかってしまったり、逆に指にかからず、すっぽ抜けてしまうことなどです。

ピッチャーの意図しない方向にボールがいってしまう場合によく起きます。

ピッチャーの「ワイルドピッチ」とキャッチャーの「パスボール」は見た目では判断が難しいのですが、記録は公式審判員の判定で決まります

しかし、バッテリー間で球種やコースを決めるサインのミスによって起こることもあるので、一概にピッチャーとキャッチャーのどちらが悪いという判断はとても難しい判定です。

基本的にはピッチャーの投げたボールが捕球できるコースかどうかを判断して、記録されます。

パスボールの注意点

ここからは、パスボールの際の注意点と、プロ野球で実際に起きたパスボールの事例を見ていきましょう!

バッターの注意点

特にバッターが注意が必要なのは、2ストライクのときです。

2ストライクの次にストライクを取られると、普通は三振でアウトになります。

しかし、その球がパスボール場合は単純にバッターアウトになりません

三振時のパスボールは正式な捕球と認められないので、バッターには「振り逃げ」をする権利が与えられます。

振り逃げについての解説はコチラ!

バント店長

記録上は、パスボールでの振り逃げも、奪三振の記録が付くので、1イニングに4三振もありえるよ!

実際にあったサヨナラパスボール

2015年甲子園球場で行われた阪神対DeNAの試合で痛恨のパスボールがありました。

9回表で3対3の同点で迎えた裏の阪神の攻撃で、8回から続投の三上投手は先頭打者を三振に仕留めたのですが、そのボールをキャッチャーの嶺井選手はミットに収めることができず、振り逃げで無死一塁にしてしまいます。

続くバッターの俊介選手の犠打をエラーしてしまい、ランナーが一塁三塁に。

続く代打関本選手への4球目を、またのパスボールで三塁ランナーの生還を許してしまい、阪神は無安打でサヨナラ勝ちを手にしたのです。

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このようにパスボールは、負の連鎖を生むことが多く、サヨナラゲームでなく途中のイニングでパスボールをした場合も、試合の流れを大きく変えてしまった実例は数多くあります。

得点に絡むことが多いパスボールは、試合を左右するプレーと言っても過言ではないですね。

まとめ

『パスボール』とは?
キャッチャーが、ピッチャーが投球したボールを取り損ねたプレー・記録のこと!

パスボールがチームの勝敗に大きく影響することは、ご理解いただけたと思います!

それを物語るように、強いチームには良いキャッチャーが必ず存在しています。

一見地味に見えがちなキャッチャーですが、奥深いことがわかったのではないでしょうか!

プロ野球を見るの際などにも、「パスボール」を知っていればより野球を理解できることでしょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました!