野球にはいろいろな指標があります。
野球を統計学の観点から分析する「セイバーメトリクス」が広く知れ渡るようになってから、いろいろな指標がみられるようになりました。
そのうちのひとつに、『QS(クオリティスタート)』というものがあります。
名前を見たことはあっても、意味や何の指標かわからないのではないでしょうか。
そこで、この記事では、
の上記2点について徹底解説していきます!
用語解説
『QS(クオリティスタート)』とは…
「Quality Start」の略。投手を評価する指標のひとつ。
先発投手が6イニング以上を投げ、かつ自責点を3点以内に抑えた時に記録される。
失点ではなく、自責点3点以内であることに注意!
→序盤に大量失点しても、自責点が3以内ならばQSの可能性が残っているということです。
6回を3自責点以内に抑えたが、7回以降に4自責点目を取られた場合はQSはカウントされません。
あくまで、「6回以上3自責点以内」が条件です。
HQSとは
QSのさらに上をいく、『HQS(ハイクオリティスタート)』というものもあります。
『HQS(ハイクオリティスタート)』とは…
先発投手が7イニング以上を投げ、かつ自責点を2点以内で抑えた時に記録される。
QS、HQSをまとめるとこんな感じです。
名称 | 条件 |
---|---|
QS | 6イニング以上を投げ、かつ自責点が3点以内 |
HQS | 7イニング以上を投げ、かつ自責点が2点以内 |
バント店長
QS(クオリティスタート)注目の理由
近年の野球では、先発・中継ぎ・抑えというような投手の分業制が当たり前になっているため、先発投手がそのまま完投する事は少なくなってきました。
そのため、先発投手には9回を投げぬくことよりも6~7回を安定して投げ続け、先発ローテーションを守ることが求められます。
とくに、勝利は援護点などによって左右されますが、QSは投手のみで判断できる指標のため、評価しやすいというメリットから注目を集めています。
このQSの比率は、投手がどれほど試合を作れたかを表す比較指標となります。
QS比率は、高ければ高いほど良いとされ先発能力の高い投手であると言えるでしょう。
とくに、メジャーリーグでは日本以上に重要視されています。
▼メジャーリーグの通算QS率トップ5(100試合以上登板:2020年まで)
順位 | 名前 | QS率 |
---|---|---|
1 | ジェイコブ・デグロム | 74.3%(183試合中136回) |
2 | クレイトン・カーショウ | 73.4%(354試合中260回) |
3 | ジェフ・テスロー | 71.5%(207試合中148回) |
4 | ベーブ・ルース | 71.4%(147試合中105回) |
5 | トム・シーバー | 70.2%(647試合中454回) |
QS率の目安として平均は50%前後と言われているなかで、通算で70%を超える数値を出していることは、かなり安定感の高い投手であると言えます。
バント店長
野球指標『QS(クオリティスタート)』について解説してきました。
難しいと思っていたけれど、実は簡単だったと思うのではないでしょうか!
これで、プロ野球もより一層楽しんでいただけると嬉しいです!
読んでいただき、ありがとうございました!