【プロ野球】交流戦とは?ルールや見どころを紹介!

プロ野球は3月末に開幕して約1ヶ月後には交流戦がスタートします。

交流戦自体の勝敗はもちろんですが、シーズン自体の流れを変えていく期間になります。

交流戦についてイマイチわからないという方は結構多いのではないでしょうか。

そんな方もご安心ください!

一見難しそうですが、今回は「交流戦」のルールや内容を、小学生でもわかるように解説していきます!

こんな方にオススメ
  • 「交流戦」の意味とルールが知りたい
  • これまでの交流戦について知りたい
  • もっと野球に詳しくなりたい!

まずは簡単に、用語解説からです!

用語解説

交流戦とは?
通常とは違うリーグのチームと行われる試合のこと

「交流戦」とは2005年から開催されている、セ・リーグチーム対パ・リーグチームという構造で行われる試合のことです。

セ・リーグ

所属チーム

パ・リーグ

所属チーム

2004年にオリックスブルーウェーブと大阪近鉄バッファローズが合併、東北楽天イーグルスが新たに創設したことなどのプロ野球再編問題をきっかけに交流試合がスタートしていくことが決定しました。

バント店長

それぞれの参加リーグと異なるチームと対戦していき、その期間での優勝チームやMVPなども決定されるリーグ戦だよ!

交流戦のルール

交流戦に関する重要なルールについても見てみましょう!一覧にすると以下の通りです。

  • 各球団(別リーグの6チーム)と3試合ずつ実施されて、全18試合実施
  • ホーム戦とビジター戦は、それぞれ9試合ずつ
  • 交流戦の勝敗・個人成績はリーグ成績にも反映
  • 交流戦18試合は、年間143試合のうちにも含まれる
  • 交流戦の順位によって賞金が出る
  • 個人表彰としては、「日本生命セ・パ交流戦MVP(1名)」、「日本生命賞(優秀選手賞)(各リーグ1名づつ)」

それぞれ具体例とあわせて見ていきましょう!

各球団と3試合ずつ実施

交流戦では各球団(他リーグの6チーム)と3試合ずつ実施されて、全18試合が行われます。

巨人を中心に見てみた場合、パ・リーグのソフトバンク、オリックス、日ハム、西武、楽天、ロッテの全6球団と3試合ずつ。合計18試合行うイメージです。

(例)自チームが巨人の場合
自チーム
対戦相手試合数
×3試合
×3試合
×3試合
×3試合
×3試合
×3試合
合計18試合

ホーム戦は入れ替わり

ホームとビジターについては、それぞれ9試合ずつ行われ、同じカードは1年毎に入れ替えて実施しています。

例えば、中日ドラゴンズと北海道日本ハムファイターズであれば、2022年は日本ハムがホーム、2023年は中日ドラゴンズがホームというように、各年で交互に入れ替わります。

シーズン成績にも反映

交流戦の勝敗や個人成績はそれぞれの参加しているリーグの成績に反映され、シーズンの143試合にも含まれています。

交流戦期間中の順位は勝利数、当該チーム間の直接対戦成績、得失点率、自責点得失点率、チーム打率、前年度交流戦順位によって決められます。

2023年はTQBにより決定!

そのなかで、「交流戦優勝チーム」が決まり、1位以外にもそれ以下の順位によって賞金が用意されています。

また、個人表彰としては「日本生命セ・パ交流戦MVP」1名。「日本生命賞(優秀選手賞)」が各リーグ1名ずつが表彰されます。

メジャーにはある?

メジャーリーグだは1997年から交流試合がスタート。

日本とは違う点がいくつかあるのでそれも見ていきましょう!まずは一覧です。

日本プロ野球MLB
開始年2005年1997年
対戦相手別リーグの全チーム別リーグの一部チーム
期間5〜6月の1ヶ月間年間を通して実施
交流戦試合数約100試合約300試合

全チームとの対戦はない

日本では別リーグの全チームと対戦をしますが、メジャーリーグでは全チームと対戦するということありません

1試合も行わない相手がいたり、反対に6試合行ったりということがあります。

その理由としては、かなり広大な土地の各地に球団が存在していることです。

移動やスケジュールで、チームや選手への負担が大きくなってしまうため、全チームとは組みきれないというのが実情です。

年間を通して実施

また、期間としては日本では5〜6月の1ヶ月の期間で行われますが、メジャーでは期間が定められておらずシーズン通して実施されます。

アメリカンリーグ、ナショナルリーグともに15チーム、更に地区にも分かれており3地区で各5球団ずつ。

日本と異なり奇数になるため、余っている1チームは所属外のチームと交流試合が行われています。

球団数が多いこともあるため、年間300試合がこの交流戦です。

興行面を重視

同じチームと対戦することが多いメジャーの交流戦では、「公平性」よりもファンが試合に足を運んでくれるどうかといった、「興行面」がより重要視されます。

そのため、同じ州に所属しているチーム同士の試合などがよく見られます。

サブウェイシリーズ(ニューヨーク州)

ニューヨーク・ヤンキース(アメリカン・リーグ)

VS

ニューヨーク・メッツ(ナショナル・リーグ)

フリーウェイシリーズ(カリフォルニア州)

ロサンゼルス・エンゼルス(アメリカン・リーグ)

VS

ロサンゼルス・ドジャース(ナショナル・リーグ)

他にも、お客さんをよりたくさん呼ぶために、前年のワールドシリーズと同じ対戦カードを組んだりと、興行面を重視したカードが組まれることが多いです。

交流戦優勝などはない

日本では交流戦での優勝チームを決めていますが、メジャーでは交流戦優勝はなく、ドラフトの優先指名権などもありません。

バント店長

メジャーリーグで行われていることで日本にも導入されていった制度にはなりますが、このように日本とは違う部分も多いよ!

交流戦の歴史

ここからは交流戦の歴史についてお伝えしていきます!

これまで新型コロナウイルスの感染拡大により中止となった2020年を除き、交流戦は2005年から2023年まで計18シーズン開催されてきました。

セ・リーグパ・リーグ
通算成績1253勝1122勝
勝ち越し15回3回
優勝経験チーム4チーム
千葉ロッテマリーンズ
北海道日本ハムファイターズ
福岡ソフトバンクホークス
オリックスバファローズ
3チーム
読売ジャイアンツ
東京ヤクルトスワローズ
横浜DeNAベイスターズ
最多優勝8回
福岡ソフトバンクホークス
2回
読売ジャイアンツ
東京ヤクルトスワローズ
2023年まで

これまでの通算成績としてはパ・リーグ1253勝、セ・リーグ1122勝となっています。

この期間、パ・リーグの勝ち越しが15回、セ・リーグの勝ち越しが3回です。

ちなみに、2010年シーズンでは上位6球団がパ・リーグ球団と、パ・リーグが圧勝する結果となりました。

バント店長

2005年の交流戦開始シーズンから2011年シーズンまでの7年間は全てパ・リーグ球団が優勝しており、「人気のセ、実力のパ」を表す状態だったよ!

過去に優勝を経験しているチームは7球団あり、パ・リーグでは千葉ロッテマリーンズ、北海道日本ハムファイターズ、福岡ソフトバンクホークス、オリックスバファローズの4球団。

セ・リーグでは読売ジャイアンツ、東京ヤクルトスワローズ、横浜DeNAベイスターズの3球団です。

東北楽天ゴールデンイーグルス、埼玉西武ライオンズ、中日ドラゴンズ、広島東洋カープ、阪神タイガースの5球団についてはまだ優勝を経験していません。

福岡ソフトバンクホークスは、2015~17年の3連覇を含む合計8回の交流戦優勝で最多優勝チームです。

さらに福岡ソフトバクホークスは、2011年の交流戦で24試合18勝4敗2分の勝率.818と過去最高勝率チームでもあります。

交流戦の見どころ

交流戦では普段同一リーグのチームとの対戦ではなく、別リーグのチームと対戦することで、いろいろな見どころがあります。

パ投手が打席に

普段セ・リーグではDH(指名打者)制を採用していませんが、パ・リーグ主催の試合ではDH制となるため、普段と見られないDHでの出場となる選手を見ることができます。

また、反対にセ・リーグの主催試合ではパ・リーグでは普段打席に立たないピッチャーも打席に立つため、ここでしか見られない姿を見ることができます。

DHについての解説はコチラ!

優勝・表彰賞金

また、交流戦の上位球団には賞金が用意されており、優勝球団には3,000万円が用意されています。

さらに個人賞についても、MVPが200万円、優秀選手に100万円が支給されます。

ちなみに…

過去には勝ち越しリーグにはドラフト会議での優先権がありました。

第2巡目以後の指名「ウェーバー方式」の優先権が与えられ、2巡目は勝ち越しリーグの最下位球団から、3巡目は負け越しリーグの優勝球団からの指名となります。

現在は1年おきでセ・リーグ、パ・リーグが交互に優先となるように変更されています。

ドラフトについての解説はコチラ!

まとめ

交流戦とは?
通常とは違うリーグのチームと行われる試合のこと!

過去にはオールスター、日本シリーズでしか見ることができなかったが、交流戦が生まれたことにより他リーグのチームとの試合を毎年見ることができるようになりました。

ファンからしたらとても楽しみなイベントですよね!

交流戦限定ユニフォームを作成し、着用するチームがあったり、普段見ることができない選手の姿を見ることができる貴重な期間です。

この記事で「交流戦」について理解して、野球をより一層楽しんでいただけたら幸いです!

最後まで読んでいただきありがとうございました!